エステサロンの開業に資格は不要|あると有利な資格と費用を解説
2023年5月31日
「エステサロンを開業するために必要な資格は何か」と考える方もいるでしょう。
結論からいうと、資格はなくてもエステサロンを開業できます。
開業に必要な国家資格や、資格がないと開業できない取り決めはないため、たとえ未経験であってもエステサロンを開業することができるのです。
しかし、開業に資格が不要だからといって、資格取得が無駄になることはありません。
資格を取得することでお客様に技術を証明できますし、さらなる技術向上にもつながるでしょう。
この記事ではエステサロンを始めるにあたって、持っておきたい資格や取得方法を紹介します。
資格取得以外に必要な勉強についても説明しているのでぜひご覧ください。
目次
エステサロンは資格なしでも開業できる
エステサロンを経営するうえで、公的な資格や免許は日本には存在しません。エステの技術や知識がなくても、法律上は開業できます。
ただし資格を取得したほうが良いケースもありますので、ここでは資格が求められる2つのケースについて解説します。
エステサロンのメニューによっては資格がいる
前述のとおり、エステサロンの開業に資格は不要ですが、以下のようなメニューを提供する場合は資格が必要です。
- シェービング:理容師免許
- まつ毛エクステ:美容師免許
- マッサージ:あん摩マッサージ指圧師免許
シェービングやまつ毛エクステは身近なメニューですが、資格がないと提供できません。
またマッサージという言葉を使うにしても、あん摩マッサージ指圧師の資格が必要です。
さらにこれらのメニューを提供する場合は、店舗の場所や設備に関する「美容所登録」や「施術所開設届」を保健所に出す必要があります。
手続きを怠ると罰則がありますので、事前に必ず確認しておきましょう。
エステティシャンの資格取得が技術力のアピールになる
エステサロン開業にあたって資格は不要ですが、エステティシャンの資格を取得すれば、自分の技術力をお客様に証明することができます。
資格があるとお客さまに安心してもらえますし、他店と差別化できるでしょう。
さらにエステティシャンの資格には、世界で認められる国家資格も存在します。難易度の低いものから高いものまで幅広くあり、自分のスキルを磨くためにも多くのエステティシャンが資格を取得しているのです。
エステサロン開業に有利な資格7選
エステサロンを開業するにあたり、どのような資格が有効なのでしょうか。
ここではエステティシャンのスキルレベルに応じて、おすすめの資格を順番に紹介します。
基本的な知識や実務の証明になる資格
次の2つは、基本的な知識や実務の証明となる資格です。取得難易度は低く、資格を持っていない駆け出しエステティシャンにおすすめです。
- AJESTHE認定エステティシャン
- AEA認定エステティシャン
AJESTHE認定エステティシャン
AJESTHE認定エステティシャンは、日本エステティック協会の認定資格で、エステティックの基本的な知識や技術を持ち、適切なサービスを提供できる能力を証明する資格です。
AJESTHEの認定資格にはいくつかの種類があり、なかでもこの「認定エステティシャン」はもっとも基礎的な資格となります。
日本エステティック協会の認定校で300時間以上学ぶか、実務経験を1年以上積んだ人(いずれも協会正会員)であれば申し込みが可能。
通信教育を用意しているスクールもあるため、働きながら資格を取得することもできます。
合格率は80%以上と難易度は低めで、これからエステティシャンとして働きたい方や、駆け出しエステティシャンの方におすすめの資格です。
認定協会 | 日本エステティック協会 |
条件 | 以下の1.2の条件を満たす正会員
|
試験内容 |
|
費用 | エステティシャンセンター試験:10,560円 |
AEA認定エステティシャン
AEA認定エステティシャンもAJESTHE認定エステティシャン同様、エステティシャンの基礎的な知識・技術・マナーを証明する資格です。
いずれも受験資格や求められるレベルに差はありませんが、AEAは認定スクールが50校とAJESTHE認定校の半分以下であり、AJESTHEよりも講座を受けられるスクールが少ないようです。
これからエステティシャンとして働きたい方や、駆け出しエステティシャンの方だけでなく、将来的にAEA上位資格である「AEA上級認定エステティシャン」「AEA認定インターナショナルエステティシャン」の取得を検討している方におすすめの資格です。
認定協会 | 日本エステティック業協会 |
条件 | 以下の1.2の条件のいずれかに該当する人
|
試験内容 |
|
費用 | 筆記試験:10,560円
技術力確認試験:13,640円 |
プロのエステティシャンとしての証明になる資格
次の2つの資格は、長年にわたりエステティシャンとして活躍し、豊富な知識をもつ人の証明となる資格です。先ほど紹介した認定エステティシャン資格よりも上位の資格であり、プロのエステティシャンとしての証明になります。
- AJESTHE認定上級エステティシャン
- AEA上級認定エステティシャン
AJESTHE認定上級エステティシャン
AJESTHE認定上級エステティシャンは、AJESTHE認定エステティシャンの上位資格です。
当然求められるレベルも認定エステティシャンより高く、実技試験ではフェイシャルやボディの手技だけでなく、フェイシャル機器やボディ機器、メイク・ネイルまでが試験範囲となります。
受験資格も「認定校の1,000時間以上コースもしくはCIDESCO国際認定校コースを修了している」「5年以上の実務経験がある(AJESTHE認定エステティシャンを保有している場合は2年以上)」と、認定エステティシャンと比べると厳しい条件となっています。
認定協会 | 日本エステティック協会 |
条件 | 以下のいずれかの条件を満たす正会員
|
試験内容 |
|
費用 |
|
AEA上級認定エステティシャン
AEA上級認定エステティシャンは、AEA認定エステティシャンの上位資格です。
認定エステティシャンで学んだ基礎的な内容に加えて、プロのエステティシャンに必要な施術の知識や技術が問われます。
受験に必要な実務経験は2年以上(AEA認定エステティシャン資格か他団体の同等以上の資格を保有している場合は1年以上)と、前述のAJESTHE認定上級エステティシャンよりも比較的受けやすい資格となります。
AEA上級認定エステティシャンを保有しており、さらなる上位資格を取得したい方におすすめです。
認定協会 | 日本エステティック業協会 |
条件 | 以下の条件のいずれかに該当する人
|
試験内容 |
|
費用 |
|
一流エステティシャンを目指すための資格
次の3つの資格は、一流エステティシャンを目指すための上位資格です。一流エステティシャンとしての技術の証明に有効となります。
- AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
- AEA認定インターナショナルエステティシャン
- Beauty Therapy Diploma
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーは、AJESTHE認定上級エステティシャンの上位資格です。
日本エステティック協会が発行する最上位資格であり、「AJESTHE認定エステティシャン」「AJESTHE認定上級エステティシャン」を保有しているなら挑戦しておきたい資格です。
実技試験では、テーマに沿ったプレゼンテーションとロールプレイングが実施されます。
資格を取得すれば、技術力の高さだけでなくサロンでの指導力が認められることから、指導者や店舗運営にかかわっていきたいエステティシャンにおすすめです。
認定協会 | 日本エステティック協会 |
条件 | 以下のすべての条件を満たす正会員
|
試験内容 |
|
費用 |
|
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーの詳細はこちら
AEA認定インターナショナルエステティシャン
AEA認定インターナショナルエステティシャンは、日本エステティック業協会が発行する最上位資格です。
前述のAJESTHE認定トータルエステティックアドバイザーが技術力・指導力といったエステティシャンの総合力を問われる資格であるのに対し、AEA認定インターナショナルエステティシャンは日常のエステティック業務の実践力や応用力を問われる資格となっています。
試験内容も筆記・実技に加えて小論文、モデルに対するカウンセリング・プラン作成、面接など幅広く、資格取得のための勉強が日々のエステティシャン業務に直接生きる内容となります。
エステティシャンとしての技術向上を目的とする方におすすめの資格です。
認定協会 | 日本エステティック業協会 |
条件 | 以下の条件のいずれかに該当する人
|
試験内容 |
|
費用 |
|
Beauty Therapy Diploma
Beauty Therapy Diplomaは、エステティックの教育機関として世界に認められているCIDESCOが認定する資格です。
数あるエステ民間資格のなかでも取得難易度が高い資格で、認定されれば日本のみならず世界のエステサロンで活躍する道も拓かれます。
世界で通用する資格を取得したい方や、高い技術力を証明したい方におすすめの資格です。
より専門性を高めたい方は「Aroma Therapy Diploma」「Spa Therapy Diploma」といった、Beauty Therapy Diplomaよりもさらに専門的な資格取得をめざすとよいでしょう。
認定協会 | CIDESCO-NIPPON |
条件 | 以下の条件をすべて満たす人
|
試験内容 |
|
費用 |
|
Beauty Therapy Diploma の詳細はこちら
エステサロン開業に向けて資格以外に勉強しておくこと
エステサロン開業では、前もって資格を取得しておくことで技術を証明でき、お客様に安心感を抱いてもらえます。
しかし、エステサロン開業では、資格以外にも勉強しておくことがあります。開業を視野に入れている方は、次の3つを学んでおきましょう。
法律の勉強
エステの経営は、法律を守って行わなければなりません。サロンを運営するにあたり最低限の法律は勉強しておきましょう。
たとえばビフォーアフター写真で大げさにやせた効果を見せたり写真を改ざんしたりすることは、景品表示法の違反であり優良誤認表示の対象になってしまいます。
トラブルになった場合、行政処分や罰金が科せられる可能性も。経営に重大な損害を与えるだけでなく、顧客からの信頼も失うことになるため、開業前にある程度勉強しておくことをおすすめします。
経理の勉強
エステサロンを開業するなら、会計処理の知識が必要です。そのためには、日商簿記3級や2級の勉強が役立ちます。
自分で確定申告ができれば、税理士に依頼する費用は省けます。
長くサロンを続けるなら、帳簿を自分でつけることができると大きなメリットになるでしょう。
経営の勉強
エステサロンを開業して成功させるには、経営の知識とノウハウが欠かせません。
たとえエステティックのスキルが高くても、お客様が来なければ店舗を存続できないからです。
とくに規模の小さなエステサロンの場合、最初はオーナー兼エステティシャンとして働くケースがほとんど。
お客様対応が忙しいからといって経営の勉強をおろそかにしてしまっては、エステサロン開業を成功させることは難しいでしょう。
そのためエステサロン開業をめざすなら、開業前から経営の本を読んだり、コンサル会社が主催する経営セミナーに参加したりといった行動が重要となります。
株式会社b-modelsは、エステサロンの経営コンサルティングやエステ機器の販売を行うエステティックサロン専門商社です。
エステサロンの経営に関する無料セミナーを定期的に開催しておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。
エステサロンの開業に資格は不要だが、知識や技術の証明として有効
エステサロンの開業に必要な資格はありません。
しかしほかのサロンとの差をつけるためには、自分に合った資格や免許を取ることも戦略の一つとして検討しましょう。
ただしサロンを成功させるには、技術力だけではなく経営力も必要です。
b-modelsではエステ経営に特化したコンサルティングの視点で、 人気のメニューの作り方から自社の予算・売上見込みに合わせた広告媒体の選び方、 来店後の販売方法までを一括してご提案。
経営者様やサロンの状況に応じた最適なアドバイスを行い、エステサロンの成長をサポートします。
また、「エステカウンセリング成功の教科書」をはじめとしたエステ経営に役立つe-bookも提供しています。プロによるカウンセリングのノウハウも無料で得られますので、下記のページよりダウンロードしてご利用ください。
エステサロンの状況に応じた無料セミナーや無料相談も実施しておりますので、ぜひお気軽にb-modelsへお問い合わせください。