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自宅サロンの開業手順、必要な準備についてわかりやすく解説!
Business Column

自宅サロンの開業手順、必要な準備についてわかりやすく解説!

2024年4月16日

自分のスキルを活かして起業を考えている方の中には、自宅を店舗にする自宅サロンを開業する方が増加しています。基本的に、自宅サロンは法的な開業許可がなく、自分の居住空間で事業を行えるのがメリットです。

この記事では、自宅サロンを始める基本的な流れとともに、必要な準備や自宅サロンを成功に導くためのポイントをまとめました。これから自宅サロン開業を考えている方は、ぜひ最後まで読み進めてください。

自宅サロンとは?

自宅サロンとは?

自宅サロンとは、自身の自宅スペースを一部サロン用店舗に改築する営業形態です。自分が住んでいる居住空間をサロンに改築しているので、テナント料などの費用がかからず、開業資金を節約できるのが非常に大きなメリットです。

自宅サロンを開業する場合、場所は一軒家からマンションの一室など様々な場所で行われています。近年は主婦の方が時間を有効活用し、自分のスキルを活かした自宅サロン開業が増加している傾向です。

自宅サロン開業の流れ

自宅サロン開業の流れ

自宅サロン開業の基本的な手順を解説します。長期的な経営と目標達成に向け、順番に進めて行くのがポイントです。

明確な目標設定とサロンのコンセプト作り

自宅サロン開業の際、どのようなサロンにして、どのような目標設定を掲げるかが重要です。サロンの目標設定は、経営の継続や将来の展望を示す上で欠かせません。目標を明確にすることは、経営の基盤を固めて事業の成功を果たすために必要な要素となっています。

経営者や従業員のモチベーション維持にもつながり、自宅サロンの将来的な成長や発展に結びつきます。また、サロンのコンセプト作りは方向性を決める上で重要です。コンセプトを作ることで顧客ターゲットを絞り、市場のニーズを満たすことにつながります。

競合分析とターゲット顧客のニーズを把握するための市場調査

自宅サロンの目標設定とは、簡単に言えば自分が将来どんなサロンにしたいかの目標を定めることです。どこにゴールを置くか決めることで、サロン経営のモチベーションにつながります。

目標設定のポイントは、具体的な内容を決めることです。目標は漠然としたものではなく、数字や期日を決めておくのがコツです。明確な目標を持つことで、自宅サロンの運営方針や成功に向けての行動がスムーズになります。

また、自宅サロンのコンセプト作りは、サロンの目指す方向性や運営方針、カラーやスタイルを築くために重要な要素です。他店との差別化やオリジナル性を確立でき、顧客獲得への強烈なアプローチとなるでしょう。

自宅サロンを運営するための法的手続きと開業準備

自宅サロンを開業する前には、税務署への開業届出・廃業届出等手続を提出しておきましょう。税務署に開業届出を出しておけば、確定申告を青色申告で行うことができ、最大65万円まで所得金額からの納税が免除されます。

自宅サロンで従業員を雇う場合には、労働基準監督署への保険関係成立届の提出が必要です。こちらは、事業開始日の翌日から10日以内と申請期限が決まっています。 雇用の可能性がある場合は、必ず提出しておきましょう。

また、自宅サロンの施術メニューによっては、資格が必要になるので注意しましょう。まつ毛エクステや医療脱毛、マッサージ指圧をする場合は、整体美容師・理容師・あんまマッサージ、鍼灸師の資格が必要です。 開業後に違法行為が発覚する自宅サロンが少なくないので、必ず自宅サロン開業前に法律に抵触していないかチェックしておきましょう。

自宅サロンの開業の具体的な手順

自宅サロンの開業の具体的な手順

これから自宅サロンを開業する方に向けて、具体的な手順と流れを解説します。

自宅内のサロンにする場所を決める

通常は物件探しが必要ですが、自宅で開業するので開業場所を探す手間を省けるのが自宅サロンの良いところです。まず、自宅内のどこをサロンに使用するかを決めましょう。利用者が移動しやすいように、間取りや動線を意識するのがポイントです。

2階建ての一軒家なら、利便性的に1階をサロンに使用することをおすすめします。注意点として、自宅の一部を店舗として活用しているため、宅内を利用する顧客に生活感が見えてしまいがちです。内装リフォームや空間を利用するなどして、視覚的に生活感を出さないように工夫しましょう。

どんなサロンを開業するか

自分の趣味や嗜好を全面的に押し出すサロンも悪くありませんが、まずは自分の能力やスキルでできる形態のサロンを目指すのがおすすめです。得意分野を生かし、顧客の満足度を高める提供が可能になります。資格があればその資格を活かし、例えばカウンセラーなら、顧客の悩み相談などを受けるのも良いでしょう。

次にサロンのコンセプトを決め、サロンのスタイルやターゲット層を決めるのがポイントです。サロンではどのようなサービスを提供し、どのような顧客に来ていただきたいかを考慮してください。内装や提供する備品などにもサロンの特徴を出し、自店の個性をアプローチすることも顧客に与える印象として効果的です。

事業計画書の作成

事業計画書とは、事業内容を書類にまとめた計画書のことです。 自宅サロンで言えば、サロン開業に至った動機や目的とサービス内容、開業資金や資金調達方法など、事業内容の説明や運営方針などを可視化して全体像を説明するために作成します。 物事の優先順位をつけ、対策や課題を明確化にもつながるので、 できるだけ具体的な内容で事業計画書を作成しましょう。

開業資金の準備

自宅サロンを運営するための設備機材や人件費、開業後の運転資金などに必要なお金の準備が必要です。サロンで使用する機材や内装リフォームなど、必要な設備を揃えるため費用や、開業後の運転資金を確保しましょう。

運転資金は、開業から3~6ヶ月分のランニングコストを用意するのが良いとされています。最初に必要な開業資金の算出を行い、経営が安定するまでの運転資金を含めて計算しましょう。

下記の記事では必要な開業資金について、金額や調達方法を解説しています。ぜひ参考にしましょう。

関連記事:エステサロンの開業資金はいくら必要?金額や調達方法を詳しく解説

内装や設備・什器などを整える

自宅サロンで使用する設備や什器、使用スペースの内装を整えます。顧客に使用・提供する備品も含め、必ず必要になるものを優先的にそろえましょう。初めのうちは間取りやキャパにあった必要最小限のものだけをそろえ、顧客数や消費ペースの算段がついてから徐々に充実させるのがおすすめです。

想定以上に備品を抱えた場合、管理維持費や倉庫スペースの使用に余計な出費が発生する要因となります。運営がある程度安定してきたら、必要な分だけ揃える調整をしていきましょう。

予約システムを導入する

業務効率を上げるのであれば、予約システムを導入することをおすすめします。予約システムは、オンラインで顧客の予約受付やキャンセルなどの業務を一元管理できるシステムです。

予約システムは、24時間365日体制で顧客の予約状況を管理でき、人為的なミスを回避できるなどの業務効率化には欠かせないシステムと言えるでしょう。人件費の削減にもなり、予約機会の損失を防げます。管理システムを統一できれば、経営を広げる際もスムーズな管理ができます。

予約システムは無料と有料のものがあり、WordPressなどでも簡易的なものから高度なものまで自作で設置することも可能です。それぞれの機能を確認しながら、自宅サロンに必要な予約システムを選びましょう。

宣伝・集客活動

自宅サロンに顧客を呼び込むためには、様々な宣伝方法を駆使して集客活動を行っていきましょう。主な宣伝・集客活動には、次のようなものがあります。

  • ホームページの立ち上げ
  • チラシ・フリーペーパーのポスティングや設置
  • クーポンサイトへの登録
  • SNS

近年はネット上での宣伝が盛んで、大手企業もSNSでのアプローチを積極的に行っています。従来の宣伝と比べて宣伝費用が格段にかからず、様々な年代のユーザーが存在するので幅広く集客効果が望めます。

また、クーポンサイトは様々な他社のサロンが登録しており、顧客の新規獲得や自店の知名度を上げるのにも効果的です。ネット上での宣伝活動と付随して、定期的に地域へのチラシやフリーペーパーを配り、ホームページの更新をするとより集客効果が高まります。

下記の記事ではエステサロンの集客方法について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

関連記事:エステサロンの集客方法12種類を解説!集客のコツや失敗の理由についても

自宅サロンの開業に必要な準備

自宅サロンの開業に必要な準備

自宅サロン開業までの流れを理解したら、いよいよ開業準備を始めましょう。自宅サロン開業に必要な準備について詳しく解説します。

サービス内容、料金設定などのビジネスプランの作成

ビジネスプランとは、事業内容の概要を社内外に簡単にまとめて可視化することを目的としています。 自宅サロンで取り扱うサービスの内容や、提供メニューの料金設定、その他の事業コンセプトや運営方針、運営に関わる体制などをまとめましょう。

ビジネスプランが作成出来たら、事業計画書に落とし込みます。自宅サロン開業に向けて、サービス内容と料金設定を明確にすることで、運営をスムーズかつ有利にすることが可能です。

予約管理・顧客管理・財務管理などのサロン運営に必要なシステムを構築

近年はクラウドなどのオンライン管理が主流で、場所を問わず24時間体制の一括管理システムを導入するサービスが年々増えています。ITを活用することで、安全性や確実性を飛躍的に向上させることが可能です。

人的ミスによる機会損失を防ぎ、人件費削減を図れるのでシステムの構築は必須と言えるでしょう。管理システムは無料と有料があり、WordPressで作成することも可能です。様々なサービスと比較しながら、自店にあった管理システムを導入しましょう。

スキルアップと資格取得

基礎技術の向上や提供メニューの拡充を実現するなど、エステティシャンのスキルアップはサロン運営には必要不可欠です。スキルアップを図ることで、顧客に質の高いサービスの提供が可能になります。 様々な要望に応えられれば、口コミなどから自然に集客へと結びつくでしょう。

資格には国家資格と民間資格があり、医療脱毛やまつ毛エクステなど一部の施術は国家資格が必要になります。提供メニューを決める際には、併せて資格の取得も検討することをおすすめします。

自宅サロン開業を成功させるポイント

自宅サロン開業を成功させるポイント

これから自宅サロン開業を目指す方に、成功するためのポイントを解説します。自宅サロンは比較的敷居の低い業態ですが、廃業率は決して低くありません。これからの解説を読み進め、自宅サロンの成功を目指しましょう。

独自の強みをつくる

サロンは全国に様々な店舗があり、自宅サロンの種類も多彩です。自店にしかない魅力やメリットを築き、他店にはない自店だけの独自性を作り上げることが重要な課題と言えるでしょう。

競合他社と 同じことをして結果が出るとは限らないので、自店のオリジナリティの創意工夫が重要です。顧客が自店を利用するメリットを感じられ、満足を得られる独自性の高いサービスの提供に努めましょう。

顧客満足度の追求

ユーザーが求めていることを理解し、顧客満足度を満たす提供サービスへの追及は非常に大切なポイントです。ユーザーが自店に魅力を感じなかったり、サービスに不満があればやがて利用しなくなります。アンケートや口コミ調査などを活用し、顧客満足度を定期的に調査しましょう。

集客方法や宣伝媒体を研究する

予想より集客ができない場合は、集客方法や宣伝媒体の見直しを検討しましょう。集客のための宣伝媒体も多種多様で、同じことをしても効果が出ないことも十分にあり得ます。試行錯誤を繰り返し、自店の客層やターゲットに合った集客方法を模索しましょう。

リピーターを大切にする

リピーターは自店を高く評価してくれているお客様で、自店のサービスをお気に入りとして利用してくれています。継続的に利用する顧客獲得は、口コミ拡大や新規顧客の獲得にも結びつく重要な要素です。

優良客の獲得にもつながり、新規顧客がリピーターになる可能性も十分あり得ます。顧客に寄り添うサービスの提供を心掛け、今後も継続利用をしていただけるようにリピーターを大切にしましょう。

まとめ

自宅サロンは開業の難易度が低くどなたでも始めることが可能

近年は新型コロナウイルス感染症の影響により、働き方の在り方に多様性が出てきました。自宅サロンは居住空間を店舗にすることで、知識や技術を生かして開業できる形態のため、主婦の方でも事業を始める人が増加しているとされています。

自宅サロンは他業種に比べて開業の難易度が低く、基本的な流れを押さえればどなたでも始めることが可能です。今回紹介した内容を参考に、自分だけの独自性を持った魅力的な自宅サロンの開業を目指してください。

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中村太雅

監修者

ゆめづくり東北株式会社 代表取締役

中村太雅

関西大学社会学部卒業後、東証1部上場コンサルティングファームにてエステサロン専門の経営コンサルタントとして活躍。 現在は、東北エリアにて1年で8店舗を展開するゆめづくり東北株式会社の代表取締役として、「東北で最もエステティシャンが憧れるエステサロンを創る」ことを目指して、東北の女性に夢と幸せを届ける活動を行っている。

楠本文哉

制作者

株式会社b-models 代表

楠本文哉

新卒で東証一部上場の大手コンサルティングファーム株式会社「船井総合研究所」に入社し、エステサロン経営専門のコンサルタントとして活躍。 歴代美容コンサルタント売上の中で、トップの年間個人コンサルティング売上を納める。 また、社内コンサルタントが1,000名以上在籍する中、売上TOP10入りを果たす。 開発したビジネスモデルの「痩身機器を使用したダイエットエステ」は3年間で80店舗以上のリブランドと新規出店を実現。 業界誌「エステティック通信・モアリジョブ」のメディア取材や「メーカー企業との講演」を多数行うなど、活躍の場を広げている。

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