脱毛サロンを開業するには？必要な準備と失敗しないためのポイント
2023年5月31日
「脱毛サロンを開業したいけど未経験でも開業できるのかな」
「脱毛サロンを開業するのに必要な準備はなに？」
「脱毛サロンを開業したいけど失敗しないポイントを知りたい」
など、脱毛サロン開業するにあたって上記のような疑問が出てくるかと思います。
脱毛サロンは資格不要で未経験でもできるため開業しやすい事業です。しかし開業のハードルが低いため競合も多く、下準備をせずに開業すると経営失敗に終わってしまうこともあります。
本記事では、脱毛サロンを開業する流れや失敗しないための注意点を紹介します。ぜひこちらを参考に開業準備をし、脱毛サロンの経営を軌道にのせましょう。
目次
脱毛サロン開業が人気の理由
脱毛サロン開業が人気の理由は以下の5つです。
- 脱毛の需要が高まっているから
- 資格が不要で未経験でも独立できるから
- 開業費用が比較的安いから
- 利益率が高いから
- 客単価が高いから
それぞれ詳しく説明します。
脱毛サロン開業の魅力①脱毛の需要が高まっているから
年々、脱毛の需要は高まってきています。
昔は脱毛というと価格設定が高額で、気軽に施術を受けられるものではありませんでした。しかし格安なプランを提供するサロンが増えたり、インターネットの普及で予約が簡単にできたりと脱毛が身近になってきています。脱毛が身近になったことにより脱毛する人が増え、脱毛サロンのニーズが高まっていることが開業の人気につながっているのです。
また脱毛と聞くと女性のイメージが強いですが、近年では男性にも需要が広まっており、メンズ脱毛サロンのニーズも増加しています。
男女ともに美意識が向上しているため、今後の脱毛需要の高まりを考慮し、事業拡大が狙えるのも新規参入者が多い理由として挙げられます。
脱毛サロン開業の魅力②資格が不要で未経験でも独立できるから
脱毛サロンを開業するのに特別な資格は不要なため、未経験でも独立できます。
特別な資格が必要となると、開業までに資格取得のための期間が必要となります。しかし資格が不要で未経験でもできる脱毛サロンは、必要なものさえ揃えればすぐ開業できることから開業のハードルが低く、新規参入者が多いのです。
資格が不要とはいえ、きちんとした技術を身に付けるために資格を取得したいと考える方も多いのではないでしょうか。一般社団法人日本脱毛安全普及協会がおこなっている「脱毛士検定」や、一般社団法人 日本エステティック振興協議会がおこなっている「認定美容ライト脱毛」などの民間資格があります。
民間資格を持っているとお客様からの信頼度があがります。もし同じような価格帯、同じようなコンセプトでどちらのサロンにしようか悩んだ場合に資格があると有利に働くこともあるでしょう。
関連記事：エステサロンの開業に資格は不要！あると有利な資格と費用を解説
脱毛サロン開業の魅力③開業費用が比較的安いから
脱毛サロンは個人でも開業しやすく、自宅やマンションの1室をサロンとして使用できるため開業費用を抑えられます。
テナントなどを借りる場合は、敷金・礼金・保証金などの大きな額の費用を準備しなければなりません。しかし自宅サロン・マンションサロンとして小さく始められる脱毛サロンは、比較的安い開業費用で始められるため参入のハードルが低く人気が高いのです。
脱毛サロン開業の魅力④利益率が高いから
脱毛サロンの平均利益率は15%程度です。利益率とは、売上に対する利益の割合のこと。
サービス業全般の平均利益率は6～7%程度なので、脱毛サロンの運営は利益をだしやすい事業だといえるでしょう。利益率が高いということは売上を上げやすく、事業が安定しやすいので新規参入するのに人気があります。
脱毛サロン開業の魅力⑤客単価が高いから
脱毛サロンは客単価が高いため、少ない労力で売上を上げやすい点も開業の魅力です。
客単価が低い業界で売上を伸ばそうと思うと、客数を増やすしかありません。しかし脱毛サロンの客単価は8,000～12,000円と比較的高く、客数が少なくても売上の目処が立ちやすいのです。
女性向けの脱毛サロンは競合が増加したため単価が低下傾向にありますが、全身脱毛や数か所セットのメニューなどは高価格です。集客がきちんとできればリターンが大きいため、新規参入者に人気の業種といえるでしょう。
脱毛サロン開業に必要なものと費用目安
脱毛サロン開業にあたって必要なものは、以下のとおりです。
- 開業・運営に必要な資金
- 物件(店舗)
- 業務用脱毛機器・備品
ここでは、それぞれの詳細と費用目安を解説します。
開業・運営に必要な資金
脱毛サロン開業時に必要な資金は、以下の2つです。
- 開業資金
- 運営資金
それぞれ詳しく解説します。
開業資金
開業資金に含まれる一般的な費用は以下のとおりです。
- 業務用脱毛機器の購入費用
- 物件の賃貸料(自宅で開業する場合は不要)
- 内装工事費
- 設備・備品・消耗品(施術時に必要なもの)
- 集客のための広告費
開業する場所にもよりますが、脱毛サロンを開業するには最低でも200万円以上は見積もっておくとよいでしょう。
運営資金
運営資金に含まれる一般的な費用は以下のとおりです。
- 賃貸料(自宅以外で開業した場合)
- 人件費(スタッフを雇う場合)
- 光熱費
- 施術に必要な消耗品
- 集客のための広告費
運営資金は自宅以外で開業する場合やスタッフを雇う場合で大きく変わりますが、たとえば賃貸料が7万円の物件を借りている場合、人件費と別に20万円は見積もっておくとよいでしょう。また開業後すぐは売上が上がらないことを考慮し、半年分ほどの運営資金も前もって準備しておくことをおすすめします。
物件(店舗)
脱毛サロン開業には、店舗となる物件が必要です。
脱毛サロンには「自宅」「マンションの一室」「テナント」と、3種類の開業場所が存在します。
物件賃貸料は、どこで開業するかによって大きく変わりますが、下記を目安として考えておくとよいでしょう。
- 自宅：0円
- マンションの一室：7～15万円
- テナント：10～50万円
脱毛サロンをどこで開業するかは、開業資金や運営資金にも大きく影響してきます。
さらに、目安の費用は立地によっても大きく変動します。人が集まる繁華街は高めで、住宅地は比較的安い傾向にあります。またターゲットとなる客層が集客できる場所なのかなども考慮することが必要です。
サロン開業予定場所の家賃相場を把握しておくこともおすすめです。
業務用脱毛機器・備品・消耗品
脱毛サロンの開業にあたって、業務用脱毛機器の用意が必要となることは、想像に容易いでしょう。
しかし脱毛サロンでは、業務用脱毛機器以外にも必要な備品・消耗品がたくさんあります。
- 業務用脱毛機器：100～500万円
- 施術時に使用するベッドやスツールなど：10～30万円
- タオルやシーツ、紙ショーツなどの消耗品：10～15万円
- レジ・クレジット決済・会計ソフトなど：5～10万円
脱毛の施術に関わる備品はもちろんのこと、サロン運営するうえで資金管理や決済方法なども重要になってきます。開業時に忘れずに準備しておきましょう。
脱毛サロン開業・立ち上げの流れ7ステップ
脱毛サロンを開業するまでの一般的な流れは以下のとおりです。
- 開業資金の準備
- コンセプトを決める
- 事業計画書の作成
- 物件探し・内装工事
- 備品・設備の準備
- 集客のための宣伝活動
- 税務署への届け出
それぞれ詳しく説明します。
1.開業資金の準備
脱毛サロン開業にあたり、まずは開業資金の準備を始めましょう。
開業資金は自宅で開業するか、テナントなど自宅以外で開業するかで大きく変わってきます。
どこで開業するかを事前に決め、見積もりを算出しておきましょう。
資金調達は以下のような方法があります。
- 自身の貯金・資産
- 銀行などからの融資
- クラウドファンディング
- 投資家からの投資
自身の貯金・資産から資金調達する以外の場合は、ビジネスプランなど事業成功へのアピールや説得力が必要です。また融資など返済が必要な場合は、金利や返済期間なども考慮しなければなりません。
2.コンセプトを決める
どのようなサロンにしたいかコンセプトを決めます。
「ターゲットとする客層」や「どのような悩みを解決するか」など、サロンを経営していくうえで重要な軸となる部分です。
たとえば、「40代50代の大人女性がリラックスできるサロン」「20代から40代のお子様連れでも気軽に通えるサロン」「10代20代前半の若い女性に短期間で脱毛できるサロン」などです。
「だれに」「どのように」「どうやって」を考えていくとコンセプトを決めやすくなります。
コンセプトが決まると、インテリアや内装、メニューや価格設定なども考えやすくなります。また他店との差別化もしやすく、サロンの強みを活かしたサービス提供ができるでしょう。
3.事業計画書の作成
コンセプトが決まれば、事業計画書を作成します。
創業動機、経営方針、事業内容、事業展開などを事業計画書にまとめていきます。
はじめての起業でどのように事業計画書を書けばいいか分からないという方は「日本政策金融公庫」のホームページにある書式を参考に作成するのがおすすめです。
事業計画書に決まったルールはとくにありません。テンプレートや書き方などインターネットで検索するとたくさんでてきますので、参考にするといいでしょう。
4.物件探し・内装工事
脱毛サロン開業において、物件選びはとても重要です。
事業計画で決めたターゲットとなる客層が集客できる立地なのか、サロンのコンセプトに合った街並みなのか、近くに競合店があるのかなど、物件そのものだけではなく周辺の情報も把握しておくことをおすすめします。
一般的な物件候補の種類は、以下のとおりです。
- テナントを借りる
- マンションの1室を借りる
- 自宅の1室を使用する
物件が決まったら内装業者を探し、コンセプトにあった内装ができるようにきちんと打ち合わせをしましょう。
5.備品・設備の準備
脱毛器をはじめとする脱毛施術に必要な備品・設備の準備をします。
脱毛サロン運営で必要となる代表的な備品・設備は以下のとおりです。
- 業務用脱毛機器
- 施術用のベッド
- 施術用のジェル
- 照明器具
- ベッドシート
- タオル
- 使い捨ての下着
- 書類関係
- クレジットカード決済
クレジットカード決済はどうしても必要というわけではありませんが、キャッシュレス化が進んでいる昨今、クレジットカード決済ができると便利に感じるお客様は多いものです。またカード決済ができると高価格なメニューの成約にもつながりやすいので、導入しておくことをおすすめします。
備品・設備の準備では、こだわりたいものはこだわり、安くできるものはできるだけ抑えて予算内におさまるよう意識するとよいでしょう。
6.集客のための宣伝活動
開業準備が整ったら、お客様にサロンを知っていただくための「宣伝活動」をします。
宣伝方法はたくさんあるので、いろいろな方法を試してみるとよいでしょう。
- サロンのホームページを作成する
- SNSを活用する
- 情報・口コミの掲載サイトに登録する
- 地域のフリーペーパーに掲載依頼する
とくにInstagramやFacebookなどのSNSはおすすめです。最近ではSNSを通してサロン探しをする方も多くいます。こまめに情報を更新しているとお客様の目にとまる可能性も高くなるでしょう。またダイレクトメールからお問い合わせや予約が取れることも十分にありえます。
お客様にサロンの存在を知ってもらうためにも宣伝活動にしっかりと力をいれましょう。
7.税務署への届け出
個人で事業をはじめる場合は、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を税務署に提出する必要があります。
開業届のフォーマットは、「管轄の税務署でもらう」か「国税庁のホームページからダウンロード」で取得できます。
必要事項を記入し、事業開始から1ヶ月以内に税務署へ提出・郵送しましょう。
脱毛サロン開業で失敗しないためのポイント
最後に、脱毛サロン開業で失敗しないためのポイントを解説します。
- コンセプトとターゲットを明確にする
- 価格を下げすぎない
- 脱毛マシンはターゲットに合わせて選ぶ
- 開業から3ヶ月は集客にお金をかける
- 開業前から経営知識の勉強をしておく
それぞれ詳しく説明します。
コンセプトとターゲットを明確にする
脱毛サロン開業で失敗しないためには、コンセプトとターゲットを明確にすることが重要です。コンセプト・ターゲットが決まれば、経営方針やサロンの雰囲気、開業場所、価格など、あらゆる要素を決める軸となるからです。
反対に、コンセプトやターゲットが曖昧だと集客に失敗したり、狙っているターゲット層がいない場所で開業してしまったりと失敗する原因となってしまいます。
まずはコンセプトとターゲットを明確にし、コンセプトに合ったサロン経営の基盤をしっかりと作りましょう。
価格を下げすぎない
脱毛サロンの開業時には、施術の価格を下げすぎないように気を付けましょう。
集客するために価格を下げても、利益がでなければ経営を維持していくのは難しくなります。
また価格に惹かれて来店したお客様は、適正価格に戻したら離れていく傾向にあります。そのため一度価格を下げたものの簡単には上げられず、経営悪化に陥ってしまうケースが多発しているのです。
低価格は簡単に集客できるかもしれませんが、「質の高いサービス」や「居心地のいいサロン」など価格以外の部分で強みを作るとよいでしょう。
脱毛マシンはターゲットに合わせて選ぶ
「どの業務用脱毛機を選ぶか」も、脱毛サロン開業の成功を大きく左右します。
業務用脱毛機器にはさまざまな種類がありますが、ターゲットに合ったマシンを選ぶ必要があります。
たとえば、20代の忙しい女性をターゲットにしているのに施術に時間がかかるなど、ターゲットに合っていないマシンを選ぶとお客様の満足度は下がります。結果、お客様が離れてしまい経営悪化に陥ってしまうケースもあるのです。
また開業費用を抑えるためと中古品を購入したら、すぐに壊れてしまったなどのトラブルもあります。
脱毛マシンはメインの商売道具になるので、購入後のサポート体制なども考慮し慎重に選びましょう。
開業から3ヶ月間は集客にお金をかける
開業から3ヶ月は集客にお金をかけましょう。
集客に失敗する主な理由は、以下のとおりです。
- オープンさえすればお客様はくると信じ、集客しない
- 小さなチラシ、無料SNSで集客したつもりになっている
- ターゲット層と宣伝方法がミスマッチ
今はSNSを通してサロン探しをする方も増えてきており、SNSで情報発信するのも大切ですが適当に更新をしていても時間の無駄になってしまいます。
有料のSNS広告をだしたり、SEO対策を施したホームページ作成をプロに任せたりなど、開業から3ヶ月間はお金をかけてでも集客に力を入れましょう。
お客様に知ってもらわないことには商売は始まりません。宣伝方法もたくさんあるのでいろいろと試してみることをおすすめします。いろいろと試すことによって、どの宣伝方法がターゲットに一番届いているかなども分かってきます。
始めのうちは無料媒体だけではなく、有料媒体も利用し効果的な集客を意識することが大切です。
開業前から経営知識の勉強をしておく
脱毛サロンを成功させるには、開業前から経営知識の勉強をしておく必要があります。
経営者としての自覚がないまま、なんとなくサロン運営をしていては失敗する可能性が高まってしまいます。経営に必要な知識を学び、経営者としての自覚をもってサロン運営に挑みましょう。
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脱毛サロン経営で成功するには開業前の準備が大事
脱毛サロン開業の流れ、サロン運営に失敗しないためのポイントについて解説しました。
脱毛サロン開業には特別な資格が不要なため未経験でも開業できたり、初期費用も比較的安く抑えられたりと事業参入のハードルが低く人気です。そのため競合が多いジャンルでもあります。
競合が多い脱毛サロンの経営で成功するには、コンセプトを明確にし、他店との差別化やしっかりとした経営知識を勉強するなど、開業前の準備がとても大事になります。
脱毛サロン経営で失敗しないためにも、ぜひこちらの記事を参考に開業前の準備を念入りにおこないましょう。
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