エステティシャンの収入は低い?年収・給与システム・収入アップの方法を解説
2023年5月31日
「エステシャンの給料は低いって聞くけど本当?」
「収入を上げることはできないの?」
美容業界の仕事は給料が低いイメージが強く、エステティシャンを目指す人や現役のエステティシャンのなかには、収入面で不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事ではエステティシャンの平均年収や給与システムを紹介します。
エステティシャンが収入をアップさせる方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
エステティシャンの給料は日本の平均年収よりやや低め
厚生労働省による賃金構造基本統計調査によると、エステティシャンの給料は日本の給与所得者の平均年収よりやや低めであることがわかります。
令和3年の賃金構造基本統計調査より、下記のデータを紹介します。
- エステティシャンの平均年収・月収・ボーナス
- エステティシャンの年齢別平均年収
- エステティシャンの企業規模別平均年収
エステティシャンの平均年収・月収・ボーナス
令和3年の賃金構造基本統計調査によると、エステティシャンの平均年収は約320万円でした。
一方日本の給与所得者の平均年収が約443万円であることをふまえると、エステシャンの平均年収はやや低めであるといえます。
エステティシャンの平均年収 | 日本の給与所得者の平均年収 | |
平均年収 | 約320万円 | 約443万円 |
月収 | 約25.4万円 | 約31.4万円 |
ボーナス | 約15.2万円 | 約66.6万円 |
ただしエステティシャンの平均年収は、勤務先の規模、地域などによっても大きく異なるため、単純に比較することはできません。
また、エステティシャンは女性が多く、育児や介護などの事情から非正規雇用で働く人や、経験年数が短い人が多いことも、エステティシャンの平均年収が低い要因の一つです。
エステティシャンの年齢別平均年収
エステティシャンの年齢別平均年収は、30歳〜34歳の約370万円がピークです。20代から若干の上昇はあるものの上がり幅は少なく、年次が上がるにつれて給与がアップする仕組みはあまりないことがわかります。
年齢 | 平均年収 |
20歳〜24歳 | 約278万円 |
25歳〜29歳 | 約299万円 |
30歳〜34歳 | 約370万円 |
35歳〜39歳 | 約320万円 |
40歳〜44歳 | 約351万円 |
45歳〜49歳 | 約341万円 |
50歳〜54歳 | 約311万円 |
55歳〜59歳 | 約309万円 |
35歳以降で平均年収が下がっているのは、エステティシャンは女性が多く、育児や介護などの事情から非正規雇用で働く人や、一度離職する人が多いことが一因です。
またエステティシャンの仕事は体力仕事であることから、働ける年齢を40歳くらいまでに設定する企業もあります。これはあくまで目安であり、40歳で退職を求められる訳ではありません。
ただし年齢を重ね体力がなくなると、お客様に満足のいく施術ができなかったり、長時間の立ち仕事が難しくなることから、離職する方も多い傾向にあります。
賃金構造基本統計調査で「40~44歳」から徐々に年収が下がっているのも、体力の低下が一つの原因として挙げられるでしょう。
エステティシャンの企業規模別平均年収
エステティシャンの企業規模別平均年収は、100人〜999人の企業規模で働く人の平均年収が約355万円でした。
企業規模 | 平均年収 |
10人〜99人 | 約295万円 |
100人〜999人 | 約355万円 |
1,000人以上 | 約341万円 |
これは10人〜99人の企業規模で働く人の平均年収の約295万円と比べると高いことがわかります。
大手エステサロンなど規模の大きい企業では、福利厚生・教育制度・昇格制度などが充実し、エステティシャンにとって働きやすい環境が整っている可能性が高いのが要因です。
エステティシャンの給与システム
エステサロンには下記の給与システムを採用する企業があります。
- 固定給
- 歩合給
- 固定+歩合給
それぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
固定給
固定給を採用するサロンでは、月々決まった金額の給与が支給されます。
売上高に関わらず決まった給与が支払われるため、繁忙期や閑散期に関係なく安定した収入を得られるのがメリットです。また給与額はスキルや経験に応じて昇給することもあります。
一方、デメリットは日々の売上高・成果が、直接給与に反映されないこと。
昇給制度が整っていないサロンでは、スキルアップに応じた給与アップが望めず、不満がたまりやすい側面があります。
固定給を採用するサロンは、安定した生活を送りたい人や、家族を養っている人、ローンを組んで車や家を購入する予定がある人におすすめです。
歩合給
歩合給を採用するサロンでは、その月の売上高に応じて給与額が決定します。
売上が多ければ多いほど収入が増えるので、自分の頑張りや能力が給与アップに反映されやすく、やる気の上昇につながるのがメリットです。
また歩合給の場合、就業時間が決まっていないので、繁忙期に長時間稼ぐ、希望する時間帯だけ働くなども可能です。
一方、売上が伸びないと給与が低くなってしまうので、収入が不安定、長時間労働になりやすい、ストレスがたまりやすいなどのデメリットもあります。
歩合給を採用するサロンは、売上に自信がある人や、ライフスタイルに応じて働きたい人におすすめです。
固定+歩合給
固定給と歩合給を組み合わせた給与システムを採用するエステサロンもあります。
月々決まった固定給と、売上に応じた歩合給が支給されるので、両方のメリットを受けられるのが魅力です。
一方、完全固定給のエステサロンと比べると固定給の額が低く、完全歩合給のエステサロンと比べると歩合率が低い傾向にあります。
歩合給の制度がきちんと運用されていない場合、給与額が低く不公平な扱いを受けることもあるため、働く企業を選ぶときは事前に歩合率や社員の給与トラブルを調べておきましょう。
エステティシャンが収入をアップさせる5つの方法
エステティシャンが収入をアップさせる方法は下記の5つです。
- エステの知識や技術を身につける
- セールス力を向上させる
- 民間資格を取る
- 条件がいい企業に転職する
- 独立開業する
エステの知識や技術を身につける
エステの知識や技術を身につけることは、昇格や売上を伸ばすことにつながり、それによって収入アップが期待できます。
なぜならば、エステの知識を深め、高度な技術を習得することで、お客様満足度を高められるからです。
たとえばエステの知識と技術があれば、ニキビで悩むお客様に対して、最新の美肌技術の提供、ニキビの炎症を抑える化粧品の紹介、食生活のアドバイスなどを行えます。
お客様の悩みに寄り添った的確なアプローチを行うことで、リピート率の上昇や化粧品などの物販にもつながるでしょう。
セールス力を向上させる
エステティシャンが収入をアップさせるには、エステの技術や知識だけでなく、セールス力を向上させて売上を伸ばすことも重要です。
セールス力とは、商品やサービスを売るためのコミュニケーションスキル、お客様のニーズ理解、お客様へのアフターケアなどのこと。
たとえよいサービスや商品があっても、お客様に魅力を伝えるスキルがなかったり、アプローチするお客様を間違ってしまったりしては売上アップは見込めません。
セールス力を高めることで、お客様の悩みやニーズを読み取り、サービスや商品の特徴をわかりやすく伝えることができ、売上アップにつながります。
また、サービスや商品を利用したお客様の声に耳を傾けフィードバックすることも、リピート率を上げるために重要です。
民間資格を取る
民間のエステ資格を取得することで、エステティシャンの収入がアップすることもあります。
企業によっては資格を取得すると基本給が上がったり、手当がでたりすることがあるからです。
また資格による手当支給の制度がない企業でも、資格を獲得することはお客様や上司からの信頼度の向上につながり、長い目で見ると収入アップにつながるでしょう。
代表的なエステティシャンの民間資格には「AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン(日本エステティック協会)」「AEA認定エステティシャン(日本エステティック業協会)」などがあります。
条件がいい企業に転職する
エステティシャンが現在のサロンで収入アップが見込めない場合、転職を考えるのも一策です。
たとえば歩合率の高いサロンに転職することで、努力をして売上を伸ばせば、収入を上げられます。
また、福利厚生がよく、働く環境が整った大手のサロンに転職することでも、収入アップが期待できることがあるでしょう。
ただし大手サロンは人気が高いので、最初のサロンで経験を積み、スキルを磨くことが大切です。
独立開業する
独立し自分のエステサロンを開業することで、収入がアップする見込みもあります。
なぜなら雇われのエステティシャンと違い、自分のエステサロンを経営すると利益を出せば出すだけ自分の収入につながるからです。
しかし独立開業する人のなかには雇われのエステティシャンのときよりも年収が下がる人や、すぐに経営するサロンが倒産してしまう人が多いのも事実。
エステティシャンが独立開業し、収入をアップさせるには知識・経験の積み上げと、綿密な開業準備が欠かせません。
エステサロンの独立開業について詳しくは下記の関連記事をご覧ください。
関連記事:エステサロン独立・開業の現実|想定年収や開業手順・成功のコツを解説
独立開業したエステティシャンの想定年収は200万円以下〜1,000万円以上とピンキリ
独立して自分のエステサロンを開業したエステティシャンの想定年収は、200万円以下〜1,000万円以上とピンキリ。
開業する場所やエステティシャンとしてのスキル・経験、集客力、経営力などによって大きく異なります。
「自宅開業のエステサロン経営者」と「マンション・テナント開業のエステサロン経営者」の想定年収は下記のとおりです。
開業場所 | 想定年収 |
自宅開業のエステサロン経営者 | 300万円以下〜1,000万円以上 |
マンション・テナント開業のエステサロン経営者 | 200万円以下〜1,000万円以上 |
独立開業した直後は集客が見込めないことが多い、初期投資の費用回収が必要などの理由で、雇われのエステティシャンのときよりも年収が下がることが想定されます。
とくにマンション・テナント開業の場合、毎月の賃料がかかるため、はじめは自宅サロン開業よりも年収が低いことも多く、年収200万円以下になることも十分あり得ます。
しかし技術や知識を向上させる、集客力を高める、経営力を磨くなどで、サロンの売上を上げ、なかには1,000万円以上稼ぐ経営者もいます。
エステティシャンは独立や昇格で年収アップの見込みもある!
この記事では雇われのエステティシャンの平均年収や年収アップの方法について紹介しました。
エステティシャンの平均年収は約320万円と、日本の労働者の平均年収よりやや低め。
しかしエステティシャンには年収アップの見込みもあります。
【エステティシャンが収入をアップさせる方法】
- エステの知識や技術を磨き、お客様や上司からの信頼を確立する
- セールス力を向上させ、サロンの売上を上げる
- 民間資格を取得し、給与額を上げる
- 福利厚生が高い企業や歩合率の高い企業に、転職する
- 経験の積み上げ、綿密な事前準備を行ったうえで独立開業する
とくにエステティシャンは、独立しエステサロンを開業することで、大幅な給与アップも期待できます。
しかししっかりとした事前準備なく開業することで、倒産してしまうエステサロンが多いのも事実。
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